新旧交わる風景の中で
福島県広野町。
東日本大震災の際には、原発事故による避難が行われた場所だ。
遠くに見える煙突は、火力発電所のものだが、周りにはのどかな風景が広がる。
そんな広野町もホテルや病院、企業が次々と建設され、まさに復興に突き進んでいる。
しかし、復興とは何だろうか?
福島県いわき市でも様々な企業やホテル、パチンコ屋も沢山出来たが、元々の風景が無くなっていくのは故郷が無くなっていく様で寂しい気がする。
私の好きな漫画、『20世紀少年』に独裁者となった人間が、わざわざ自分の小学生時代と同じ町並みを建設し、人々を生活させるシーンがある。
どんな科学的な街並みでも建設可能だった彼は、何故小学生時代の町並みを再現したのか。
その答えは、未だに避難を余儀なくされている方々の故郷を愛する心の中にあるのではないだろうか。